生きていると知らぬ間に古い皮膚は新しい皮膚に入れ替わっており、それ自体特別なことには思いません。しかし死に向かう人を見つめると自分の”生”の存在に突然気づくことがあります。皮膚というこんなにも薄い膜が私たちを人間の形にさせてくれているのだと、私は死に行く人の姿から気付かされたのです。